猛暑で悪化?糖尿病患者が夏に気をつけたいこと ~高血糖・低血糖・脱水リスクを防ぐ生活管理術~

猛暑の中、糖尿病患者は特に注意が必要です。血糖値の乱れや脱水、感染症リスクなど、夏特有の落とし穴を内科の視点から解説し、対策法を紹介します。

12 June, 2025

目次

  1. 猛暑が糖尿病に与える影響とは?
  2. 高血糖・低血糖リスクの要因
  3. 夏に注意すべき合併症と感染症
  4. 内科的アドバイスと治療管理
  5. 日常生活での注意点と対策
  6. まとめ

1. 猛暑が糖尿病に与える影響とは?

猛暑時は体温調節のために大量の汗をかき、体液や電解質が失われます。これが脱水状態を引き起こし、血糖値の上昇を招く原因に。さらに、暑さによる食事量の減少や活動量の低下が、血糖コントロールを乱す一因となります。また、冷房による寒暖差で自律神経が乱れることで、血糖変動が生じやすくなるとも言われています。

2. 高血糖・低血糖リスクの要因

リスク

内容

高血糖

脱水による血中濃度の上昇、冷房での活動量低下、冷たい炭水化物(麺類・かき氷など)の過剰摂取

低血糖

食欲不振による摂取カロリー不足、発汗でのエネルギー消耗、運動量の変化、インスリン効果の変動

とくにインスリン治療中の患者やSU剤を使用している方では、体調の変化に応じた細やかな調整が求められます。

3. 夏に注意すべき合併症と感染症

  • 熱中症:高血糖により体温調節がうまくいかず、熱中症リスクが上昇します。
  • 尿路感染症:糖尿病では尿糖が増えるため、脱水に伴う尿量減少で細菌が繁殖しやすくなります。
  • 皮膚疾患:多汗による湿疹や感染、糖尿病による皮膚バリア機能の低下も影響します。
  • 消化器感染症:アイスや生ものなどでの食中毒が起きやすく、血糖値に大きな変動を与える場合があります。

4. 内科的アドバイスと治療管理

内容

詳細

水分補給

こまめに常温の水を摂取。スポーツドリンクは糖分量に注意

血糖モニタリング

暑さによる血糖変動を見逃さないよう、頻度を上げて測定

食事管理

カロリーが偏らないよう、冷たい麺類や果物の摂取量に配慮

薬剤調整

医師と相談し、季節に応じたインスリン量や内服薬の再評価

定期診察

夏季でも中断せず、合併症の早期発見に努める

5. 日常生活での注意点と対策

  • エアコンを活用しつつ、冷えすぎを防ぐ服装を心がける
  • 栄養バランスを考えた食事で、急激な血糖上昇を避ける
  • 朝夕など涼しい時間帯に軽めの運動を取り入れる
  • 外出時は糖分入り飲料と一緒にブドウ糖などの低血糖対策を携帯
  • 発熱・下痢・嘔吐があるときは、早めに受診する

6. まとめ

夏の猛暑は、糖尿病患者にとって血糖管理だけでなく、脱水や感染症といった二次的な問題を引き起こしやすい時期です。日々のセルフケアと医師との連携で、リスクを最小限に抑えましょう。 新宿駅 内科・心療内科クリニックでは、季節に応じた糖尿病ケアや指導も行っています。気になる症状や心配がある場合は、お気軽にご相談ください。

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