冬に増えるウイルス性胃腸炎、受診の目安と自宅ケア ― 嘔吐・下痢は突然やってくる!家族を守る感染対策と回復のコツ ―

冬に流行するウイルス性胃腸炎(ノロ・ロタ・アデノなど)。感染経路や予防策、自宅ケアのポイントから、医療機関を受診すべきサインまで、内科医が実践的にわかりやすく解説します。

23 May, 2025

目次

  1. はじめに
  2. 原因ウイルスと症状の特徴
  3. 感染リスクが高い人と状況
  4. 感染予防の基本対策
  5. 自宅でのケア:脱水予防と安静がカギ
  6. 受診が必要な症状は?
  7. まとめ

1. はじめに

冬になると急増するウイルス性胃腸炎。ノロウイルスやロタウイルスなどが主な原因で、突然の嘔吐や下痢で始まることが多く、家庭内感染や集団感染にもつながります。この記事では、感染症の特徴と予防、そして自宅でのケアや受診の目安について内科医が解説します。


2. 原因ウイルスと症状の特徴

ウイルス名

主な症状

潜伏期間

主な感染経路

ノロウイルス

突然の嘔吐・下痢・軽度の発熱

1〜2日

飛沫・接触・食品

ロタウイルス

水様性の下痢・嘔吐・高熱

1〜3日

接触感染

アデノウイルス

下痢・腹痛・喉の痛み・発熱

5〜7日

接触・飛沫


3. 感染リスクが高い人と状況

  • 乳幼児・高齢者:免疫が弱く、重症化しやすい
  • 保育園・学校・高齢者施設:集団感染が起こりやすい環境
  • 家庭内感染:嘔吐・下痢の処理不足で家族に広がるケースが多い

4. 感染予防の基本対策

  • 石けんと流水での正しい手洗い(30秒以上)
  • 使い捨て手袋・マスクを用いて嘔吐物・排泄物を処理
  • 次亜塩素酸ナトリウムでの消毒(ドアノブ・トイレ・食器など)
  • タオル・コップは共用せず分けること

5. 自宅でのケア:脱水予防と安静がカギ

  • 経口補水液(OS-1など)を少量ずつこまめに
  • 吐き気が治まるまで食事は控える(無理に食べない)
  • 回復食はおかゆ・うどんなど消化のよいものから
  • 部屋の換気と湿度管理を心がける

6. 受診が必要な症状は?

  • 嘔吐・下痢が激しく、水分がまったくとれない
  • 高熱が3日以上続く、ぐったりしている
  • 血便・胆汁(緑色)の混じった嘔吐物
  • 意識の低下、尿が出ない、泣いても涙が出ない(乳児)
  • 高齢者や基礎疾患のある方は早めの受診を

7. まとめ

ウイルス性胃腸炎は数日で回復する病気ですが、重症化や家庭内感染を防ぐためには早期の対処と感染予防が重要です。「新宿駅 内科・心療内科クリニック」では、感染症の診断と点滴治療、家族内感染の相談にも対応しています。不安なときはお気軽にご相談ください。

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