なぜ夏に便秘が増える?水分不足と腸内環境の意外な関係 ~夏こそ気をつけたい「隠れ脱水」と腸内フローラのバランス~

夏場は水分摂取量が多くても便秘になる?実は「隠れ脱水」や腸内細菌バランスの変化が影響しています。便秘の内科的対処法とセルフケアを紹介します。

12 June, 2025

目次

  1. 夏に便秘が増えるのはなぜ?
  2. 隠れ脱水のメカニズム
  3. 腸内フローラへの影響
  4. 内科的アプローチと治療法
  5. 日常生活での対策
  6. まとめ

1. 夏に便秘が増えるのはなぜ?

夏は気温の上昇により汗をかく機会が増え、体内の水分が喪失されやすくなります。そのため、腸内の水分も不足しやすく、便が硬くなり排出しづらくなるのです。さらに、冷たい飲み物や冷房環境による腸の冷えが、腸の運動(ぜん動運動)を低下させることも影響しています。

2. 隠れ脱水のメカニズム

隠れ脱水とは、体内の水分が不足しているにもかかわらず、喉の渇きを感じにくい状態です。特に高齢者やエアコン環境で長時間過ごす方に多く見られます。水分不足は腸の潤滑性を低下させ、便が大腸内に停滞しやすくなります。また、塩分やミネラルの不足も腸の動きを弱める原因です。

3. 腸内フローラへの影響

腸内フローラとは、腸内に存在する多様な細菌群のバランスのことです。夏は冷たい飲み物や脂っこい食事、アイスなどの摂取が増えやすく、善玉菌よりも悪玉菌が優位になりやすくなります。これにより、便秘だけでなく腹部の膨満感やガス溜まり、下痢との交互発症なども見られます。

4. 内科的アプローチと治療法

対応

内容

薬物治療

酸化マグネシウム、モビコール、刺激性下剤、漢方薬(大建中湯・六君子湯など)

腸内環境の検査

便培養検査、便潜血反応、腸内フローラ分析(遺伝子解析)

栄養指導

水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のバランス、プロバイオティクス(乳酸菌等)

生活習慣指導

運動不足、朝食欠食、就寝前のスマホ使用などの生活因子にも着目

5. 日常生活での対策

  • 朝起きたらコップ1杯の常温水を飲む
  • 食物繊維を含む野菜・果物・海藻をバランス良く摂取
  • 乳酸菌やビフィズス菌を含む食品(ヨーグルト・発酵食品)を毎日摂る
  • トイレに行きたくなくても一定時間に座る習慣をつける
  • 日中に少し汗ばむ程度の運動を取り入れる

6. まとめ

夏の便秘は単なる水分不足ではなく、生活習慣・腸内環境・隠れた脱水状態などが複雑に絡んでいます。症状が長引く場合は、内科的な評価や治療を早めに受けることが大切です。 新宿駅 内科・心療内科クリニックでは、腸内環境に着目した便秘治療や食事・生活指導も行っています。夏場の便通トラブルが気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

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