熱中症と脱水症:梅雨明け~夏本番の注意点 ― 初夏が一番危ない!「慣れていない暑さ」が命を奪う ―

梅雨明けから夏本番にかけて急増する熱中症と脱水症。体が暑さに慣れていない初期の時期こそ最も危険です。内科医が、見逃してはいけない症状、受診の目安、正しい予防策を徹底解説します。

23 May, 2025

目次

  1. はじめに
  2. 熱中症と脱水症の違いを理解しよう
  3. 注意が必要な人・環境とは?
  4. 医療機関を受診すべき症状とは?
  5. 自宅でできる具体的な予防策
  6. まとめ

1. はじめに

6月下旬〜7月上旬の梅雨明け直後は、熱中症・脱水症のリスクが急激に高まります。体がまだ暑さに慣れていない「暑熱順化」が不十分な時期だからです。この記事では、熱中症・脱水症の違いとその予防法、早期対応の重要性を内科医の視点から解説します。


2. 熱中症と脱水症の違いを理解しよう

熱中症:暑さにより体温調節が効かなくなり、体に熱がこもる状態。
脱水症:発汗などで水分や塩分が失われ、血液や臓器の働きが悪化する状態。

症状分類

熱中症

脱水症

初期

めまい、頭痛、だるさ、汗が止まらない

口の渇き、尿量減少、疲労感

重症

けいれん、意識障害、ショック

意識低下、低血圧、腎機能障害


3. 注意が必要な人・環境とは?

  • 高齢者:のどの渇きに気づきにくく、体温調節能力が低い
  • 乳幼児:体表面積が広く、脱水が急速に進行しやすい
  • 部活動・屋外作業:高温多湿の中で長時間活動する人
  • 持病のある方(糖尿病・心不全など):水分・電解質のバランスが崩れやすい

4. 医療機関を受診すべき症状とは?

  • 水を飲んでも症状が改善しない(頭痛、倦怠感)
  • 吐き気・嘔吐・意識のもうろう・呼吸の異常
  • 汗が出なくなる、体温が高くなっているのに冷や汗のみ
  • 尿が出ない、または濃いオレンジ色の尿

これらの症状がある場合は、救急外来または内科を早めに受診しましょう。


5. 自宅でできる具体的な予防策

  • こまめな水分摂取(1日1.5〜2Lを目安、経口補水液が効果的)
  • 塩分補給(発汗が多い日はスポーツドリンク、梅干しなど)
  • エアコン・扇風機の併用(室温28℃以下、湿度60%以下を目標)
  • 朝夕の散歩や軽い運動で暑熱順化を促す
  • 吸湿・速乾素材の服や帽子の活用

6. まとめ

熱中症・脱水症は、早期対応と予防で防ぐことができる疾患です。特に梅雨明け直後は体が暑さに不慣れなため注意が必要です。「新宿駅 内科・心療内科クリニック」では、点滴による脱水対応、生活指導なども含めて、夏の健康管理をサポートしています。異変を感じたら早めのご相談を。

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